被害にあわれたかた

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被害にあわれたかた

精神的につらい

衝撃的な体験と体調

一般的に、ショッキングな経験をすると、人は一時的に「いつもの体調」を保てなくなります。
その経験の真っ最中や直後に、頭が真っ白になってきちんと判断ができなくなったり加害者の言うなりになってしまったりすることは珍しくありません。
そして、「自分が悪い」「自分の責任だ」と感じる人がたくさんいます。
また、ようやく安全を確保した後でも、加害者と同じ性別の人、背格好の似た人を見かけると怖い、
そのことを思い起こさせる場所に行けない、と感じることや、夜よく眠れなくなったりすることもよくあります。
こういった、いつもと違う色々は、「事件事故に対する正常な反応」です。転んでひざをすりむいたら血が出るのと同じように、ごくごく普通の反応です。
ひざをすりむいた日の夜、お風呂に入るとジンジンして痛いですよね。でも数日たつとかさぶたができて、お風呂に入ってもなんとも思わなくなります。
それからまたしばらくたつと新しい皮膚ができて、ばんそうこうもいらなくなります。
やがて新しい皮膚は厚みを増し、今までより少しタフになっているかもしれません。
事件事故は、ひざをすりむくのよりもずっと大変な経験なので、もう少し時間がかかります。
でも、同じように少しずつ、回復していきます。今日できることは今日やりながら、明日に回せることは明日に回しながら、ぼちぼちいきましょう。
もし、半月経ってもひと月経っても、まるで昨日のことのようにつらかったら、専門家の手を借りたほうが良いかもしれません。
ハートフルライン( 052-954-8897 )に電話をしてみましょう。犯罪被害に詳しい公認心理師が、体調を回復するために何ができるか一緒に考えます。

※支援室の三つ折りリーフレット
資料集【犯罪の被害に遭ったとき】【眠りたい時のTIPS集】

大切な人と会えなくなった時

突然のことに、信じられない思いでいらっしゃることと思います。これは何かの間違いで、きっと笑いながら帰ってくる、ちょっと入院してるだけ、ちょっと旅行に行ってるだけ・・・そう言われたほうが信じられる方も少なくないのではないでしょうか。
こんな時、「家族それぞれの表現の違い」のために家庭の中がぎくしゃくしてしまうことがあります。
ある人は、家族に対して「いつまでも嘆き悲しんで、日常生活をおろそかにしている」と感じます。ある人は、「まるで何もなかったかのようにいつもの生活に戻って、家族の大事件に何も感じていないみたい」と感じます。でもそれは、人によって悲しみ方が違うだけ。今日を乗り切るためには、しっかりと嘆き悲しむことも、しっかりと日常生活を回すことも、どちらも大切なのです。
もし、このことで家族がぎくしゃくしてしまうようなら、専門家の手を借りたほうが良いかもしれません。ハートフルライン(052-954-8897)に電話をしてみましょう。犯罪被害に詳しい公認心理師が、家族のために何ができるか一緒に考えます。

※支援室の三つ折りリーフレット
資料集【大切な人と会えなくなったとき】

リラクセーション

あれ以来きっと、ほっとしたりリラックスしたりすることは難しくなっているのではないでしょうか。
こんな時は、ちょっと自分の呼吸に注意を向けてみましょう。
もし、息を吸い込みにくかったら、肩をぐっと後ろにひいて、左右の肩甲骨を近づけてみましょう。胸が広がって、少し吸いやすくなりませんか?
また、息が浅いようでしたら、肩甲骨をしっかり近づけたり離したり、肩を動かしながら、一呼吸に10秒ほどかけてゆっくり呼吸をしてみましょう。この時大切なのは、「息を吐く」こと。吸うのは自然に任せて、じっくりゆっくり、しっかり息を吐きましょう。
夜なかなか眠れないときは布団の中で、肩は動かさなくてもよいので、一呼吸10秒を目安にじっくりゆっくり、しっかり息を吐いてみましょう。1分2分とその呼吸を繰り返しているうちに、体のコンディションが眠りやすく整っていきます。

受診の目安

自分なりの工夫では深く呼吸することが難しいときや、どんなに工夫をしても眠るのに30分以上かかるとき、そのほかいろいろなつらさのために日常生活や仕事、学校生活に支障が出ているときは、医療機関を利用しましょう。
大変な出来事が起きたときはみんな体調が乱れます。そんなときにどうしたらよいか、よく知っているのが医療機関の人たちです。医師や看護師、公認心理師、そんな医療機関のスタッフたちが、きっとあなたの回復を手伝ってくれますよ。

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